一行まとめ
セキュリティは「制限」ではなく「配慮」です。クライアントが安心して見られる小さな設定が、納品のプロらしさを仕上げます。
なぜ重要なのか
クライアントにとって写真は、ただのファイルではありません。
家族の顔、結婚式の一日、そして大切な個人の瞬間まで含まれています。
だからリンクを一つ送った後でも、こんな気持ちが残りやすいです。
「関係ない人に広がらないかな?」
「ダウンロードが開きすぎていないかな?」
こうした気がかりが大きくなるほど、納品は"感動の締め"ではなく"リスク管理"になってしまいます。
でも、いくつかの設定を入れるだけで体験は変わります。
クライアントは"ちゃんと守ってくれている"と感じ、写真家も落ち着いて納品できます。
よくある摩擦(セキュリティを落とすと起きること)
- リンクが想定以上に回る。 グループチャットを通じて思った以上に広がります。
- ダウンロードが簡単すぎる。 原本が広がると回収は難しくなります。
- クライアントが確認してくる。 「誰でも見られますか?」は安心材料が欲しいサインです。
- 再発行の依頼が増える。 安全と便利のバランスがないと、納品のCSが増えます。
方向性
ポイントは「必要な人に、必要な分だけ」開くこと。
そして、その理由を温かく伝えることです。
- 「制限されている」→「守ってもらえている」
- 「気になる」→「安心できる」
1) パスワード設定:一番簡単な一次防御
パスワードはシンプルですが効果が高い仕組みです。
ウェディングや家族写真など、プライバシーが大切な撮影では基本設定としておすすめです。
- おすすめの場面:共有が多い撮影、公開されると困る撮影
- 運用のコツ:複雑すぎるより、覚えやすいルールにしましょう

2) ダウンロード ON/OFF:「見る」は開けて、「保存」は必要な時だけ
リンク共有に気をつけたい時、実は"アクセス"より"ダウンロード"が開いているかどうかが大きいポイントです。
セレクト/確認の段階では ダウンロードをOFF にしておき、最終納品が確定したら ON に切り替えるのが、いちばん安全でスムーズです。
- おすすめの場面:セレクト段階、レタッチ中、まだ最終版ではない時
- 運用のコツ:一言添えるだけで伝わります。「セレクト段階では、誤って共有が広がらないようダウンロードを一時的にOFFにしています。最終確定後にすぐONにします。」
3) ウォーターマーク:セレクト用ギャラリーのマナー
ダウンロードをOFFにしても、スクリーンショットは回る可能性があります。
そんな時に効くのがウォーターマークです。
- おすすめの場面:クライアントがセレクトする撮影、原本の拡散を避けたい撮影
- 運用のコツ:邪魔になりすぎない半透明を中央に入れるのがバランス良いです
4) 案内文:『制限』ではなく『配慮』として伝える
クライアントは「なぜそうしているか」を聞くと安心します。
一文添えるだけでトーンが変わります。
「大切なお写真なので、念のため共有防止のためにパスワードを設定しています。お気に入りにはハートだけ押していただければ大丈夫です。」
おすすめの流れ(Workflow)
- 撮影内容に合わせてセキュリティレベルを決めます。(パスワードのみ vs ウォーターマーク追加)
- ギャラリーを作り、パスワード/ウォーターマークを設定します。
- セレクト段階では ダウンロードOFF で運用します。
- 最終納品時に ダウンロードON にして、案内文を一緒に送ります。
- 必要に応じて期間や権限を調整し、CSを減らします。
安心できる納品が、レビューにつながる
クライアントが安心して見られる環境を作りましょう。
プロらしさは、こうした"最後のディテール"で決まります。
FAQ
Q. パスワードだけで十分ですか?
撮影内容によります。共有範囲が狭いならパスワードだけで足りることもあります。センシティブな撮影や共有が広がりやすい場合は、ダウンロード制御も一緒におすすめです。
Q. ダウンロードはいつONにするのが良いですか?
セレクト/確認段階ではOFFにし、最終納品が確定したらONにするのが安全です。
Q. クライアントは不便に感じませんか?
理由を温かく伝えると、むしろ安心することが多いです。ポイントは"制限"ではなく"保護"として伝えることです。



